気になる明太子のプリン体

痛風の原因と言われるプリン体。
プリン体と聞いたら、ビール、レバー類、魚介類、魚卵などを思い浮かべてませんか。
一体プリン体とは何か、プリン体が多く含まれる食材は何か、明太子はプリン体を多く含んでいるのかなどの疑問について調べました。

プリン体とは？

「プリン体オフ」や「プリン体ゼロ」と書かれたビール系飲料をよく目にしますが、プリン体とは、どのような物でしょうか？

「プリン体」とは、穀物、肉、魚、野菜など食物全般に含まれる成分で、主に旨みの成分にあたり核酸中に多く含まれます。そのため細胞数の多いもの、細胞分裂の盛んな組織に多く存在します。
ヒトの体内でも生成、分解されているのです。体内のプリン体の20％が食べ物から摂取したもので、残りの80％は身体の中で作られたプリン体だと言われています。

プリン体と痛風の関係

プリン体は尿酸値が高くなる原因物質としても知られていますが、それ自体が悪さをするわけではありません。通常、プリン体は肝臓で代謝され、「尿酸」として体外に排泄されます。何らか の事情で、過剰に生産されてしまったり、上手く排泄されない場合に、この尿酸が関節や組織内 で結晶化し、痛風を引き起こしてしまうのです。

この尿酸のもととなるのが、プリン体です。食事からプリン体を摂りすぎてしまう以外にも、体内の代謝で尿酸は生み出されるものなので、「肥満」や「体質」によっても尿酸値が高くなる可 能性があります。 そのため、食事以外にも、体内の尿酸を体外へ排泄することも重要なポイントになります。 食べ過ぎに注意をして、体外へ排泄するため水分をしっかり摂りましょう。

明太子のプリン体

一般的には1日のプリン体摂取量が、400mgを超えない食事が望ましいとされ、食品100gあたり、200mg以上のプリン体を含むものを「プリン体を多く含む食品」として扱われています。その点、辛子明太子に含まれるプリン体は、100gあたり約160mg。1本（40gとした場合）に換算 しても約64mgですから、実はそれほど多くありません。そうしたことから、過剰摂取さえしなければ、あまり気にする必要はないでしょう。

まとめ

どんな食べ物でも、食べすぎは禁物です。
食べ過ぎさえ気をつければ、明太子は豊富な栄養素が摂れるすばらしい食品。
美味しいからとついつい食べ過ぎてしまう衝動をグッと抑えて、毎日ちょこっとずつお召し上が りください。
おすすめは１日20ｇ（明太子1／2本）が目安です 。

★参考文献：高尿酸血症・痛風のガイドライン 第3版